智辯和歌山の高嶋仁名誉監督の講演に行ってきました！
先週、誘われて智辯和歌山の高嶋仁名誉監督の講演に行ってきました！
語りもとても流暢で、「熱い思い」を持った方でした。
その熱い思いが少しでも伝われば幸いです！
日時 ： 2020年 10/24（土） 14:50～16:10
場所 ： 阿倍野区民センター
智辯学園和歌山高等学校・智辯学園高等学校名誉監督 髙嶋仁氏
テーマ ： 「夢をあきらめない」〜志を持つ人づくり
智辯は、打撃のチームだとよく言われるが誤解である。
守りのチームであり練習は守備練習が中心である。
では、なぜ打撃もいいのか、それには理由がある。
小学校や中学において、すでにＡクラス級のピッチャーは
智辯にはなかなか入学してくれない。なぜなら学費等が免除される大阪の某私立高校に進学してしまうからである。
智辯に入学してくれるのは、せいぜいＢクラス級のピッチャーである。
Ｂクラス級のピッチャーだと容易に相手チームを抑え込むことができない。
だから対戦相手以上に点を取らないと勝てない。
こうしたＢクラス級の選手をＡクラス級に持ち上げるのが私の監督としての役割である。
35年間に私が奈良智辯から智辯和歌山に移ってきたとき、最初55名いた野球部員が、3名に減った。
その残った3名は、中学で野球経験がなく、私の名前はおろか、練習内容も知らなかったようだ（笑）
技術では、他校に勝てないので「体力」で勝負する。１００メートルダッシュを１００本など
猛練習で徹底的にしごく。
赴任したばかりの頃は、まず選手に自信をつけさせてあげたかったので、
和歌山県内の下位のチームと対戦を試みた。ところがどこのチームも練習試合をしてくれなかったため、
仕方なく池田高校の蔦監督に練習試合をお願いしたところ「よっしゃ」と快諾。
池田高校の補欠選手との練習試合と思っていたが、なんと対戦相手はレギュラーメンバー。
池田高校との練習試合では、ラグビーの試合のように点を取られた。
試合後、智辯の選手は、わんわん悔し泣きをした。
なぜ同じ高校生なのに、こうも守備力、打撃力が違いのかと悔し涙を探したのである。
でもこのことがきかけで選手の闘志に火が付いた。
野球で試合に勝つためには。３つの要素が求められる。
・技術力 精神力 体力 まずは１つでもいいから負けないものをということで体力アップに励んだ。
すると練習がきついので、ランニング中に選手から聞こえよがしに「監督、殺したる！」
とかブツブツ言うのが聞こえてくる。文句を言うのは私の想定内。
こうして文句を言いながらも体力アップに励んだことでキツイ練習に耐えうる「精神力」もアップしていった。
全国の強豪校の選手は寮生活が多い。だが智辯の選手は寮生活ではない。
練習は１日 ５時間 そのうちノックが４時間、打撃練習は１時間である。
智辯野球部の「目標」はただひとつ、甲子園で6試合勝ち進み、日本一になること！
ただし「目的」は野球を通じて世の中で通用する人間を育てること。
智辯の野球部出身の生徒は実際に社会でも活躍している人が多い。
さて、甲子園で優勝するためには、「実力」「運」「勢い」が大事。
そのため、甲子園で対戦相手を決めるくじでは、1回戦では強豪チームではなく、
経験が浅い、弱い（？）チームと当たることを切望している。
そうしたチームと初戦にあたり、勝つことでチームに勢いができるからである。
目標は、単に甲子園出場ではない、目標は甲子園で優勝することである。
よってエース投手は1回戦で投げさせたりはしない。
1回戦から投げてしまうと2回線くらいで体力を消耗しその後の試合で勝てないからだ。
なので3試合目くらいで途中から投げさす。
選手全員のモチベーションを上げるためにキャプテンの役割は重要である。
キャプテンの選出方法だが、人間性を最優先している。
また下級生に勉強を教えることができることも大事だ。
公式戦はお披露目の場なので、保護者の観戦は大歓迎。
ただし、普段の練習や練習試合は保護者の観戦は禁止している。
なぜなら子供が叱られているところを見せたくないから。
親も嫌な気持ちになるし、子供だってそんな姿を親に見られたくないからである。
また、選手起用に差しさわりが発生するので、保護者からの付届けも一切受け取らない。
こうして38年のうち35回甲子園に出場した。
以上
和歌山市 個別指導 ゴールウェイ
2020.11.02
